インターネットFAX

インターネットFaxとは?普通のFaxとの違いや使い方、注意点を解説

Fax機がなくても安くFax番号が持てるインターネットFAXが登場し、フリーランスや中小企業では導入するところも増えているようです。

インターネットFaxは機械を買う必要もなく、メールでFaxのやりとりができるのでとっても便利です。

私はネット物販で生計を立てていますが、メーカーと取引をする際にたまにFaxを使うことがあります。

たまにしか使わないのに、Fax機を買って毎月3000円くらいを稼ぐのがバカらしくって、インターネットFaxを使いはじめました。

この記事では以下の目次の通りにお役立ち情報をお伝えしていきます。

1. インターネットFaxとは?[仕組み]

インターネットFaxとは、従来の電話回線ではなく、インターネット回線を通じてFaxの送信と受信を行います。

送信の場合は、PDFファイルをメールで送信すると送り先のFax機に紙で届き、受信の場合はFax機から送られたデータがPDFに変換されメールに届きます。※pdfファイルだけでなくTIFF-Fファイルなど

インターネット回線を使うので、一般的なFaxよりも月々の費用は安く、Fax機を購入する必要がないので、圧倒的に安く使うことができます。

1-1. 一般的なFax機とは何が違うの?

一般的なFax機とインターネットFAXの違いをまとめると下記の通りです。

一般的なFax機 インターネットFax
回線 電話回線 インターネット
機械 Fax機 スマホ/PC
媒体 メール
初期コスト 1〜4万円 0〜1000円
ランニングコスト 1700円〜4000円 1000円〜1500円

1-2. インターネットFaxで取得できる番号は?

インターネットFaxで取得できる番号は、050や020などだけのインターネットFaxの会社もあれば、市外局番(東京03、大阪06など)を利用できる会社もあります。

1-3. インターネットFaxはどんな人におすすめ?[口コミ付き]

インターネットFaxはとにかくコストが安いので、基本的にはフリーランスの人も企業でも全てにおすすめです。

また、紙ではなくメールで送受信ができるため、ネットでのやりとりで済ませたい人はインターネットFaxがおすすめです。

逆に、紙でやりとりしたい人はインターネットFaxは合わないでしょう。

インターネットFax利用者の口コミ

インターネットFaxに関する口コミをみると、士業(弁護士、税理士、司法書士など)や不動産業、薬局など、Faxでのやり取りが根強く残っている職種の方には最適なサービスだといえます。

口コミの要点をまとめると下記です。

  • 24時間スマホで受信確認できるのは便利
  • 紙なしで完結する
  • 最初からインターネットFaxにしておけばよかった
  • FAX機不要
  • 低コスト
  • 相手が送ったFAXをPDFでメール受信できる

2. インターネットFaxの使い方

インターネットFaxは、メール、WEB管理画面、スマホアプリの3つの方法で送受信を行うことができます。

下記の表のように、インターネットFax会社によって利用できる方法が異なります。

サービス名 メール 管理画面 アプリ
efax
jFAX ×
メッセージプラス ×
秒速FAX PLUS ×
BizFAX × ×
KDDIペーパーレスfax ×
D-Fax
※受信のみ
× ×
faximo
MOVFAX ×
pamfax ×

メール、WEB管理画面、スマホアプリのそれぞれの使い方をまとめました。

  • メールを利用する使い方
  • WEB管理画面を利用する使い方
  • スマホアプリを利用する使い方

メールを利用する使い方

メールでの送り方はシンプルで下記の通りです。

インターネットFaxの送り方は、指定されているアドレスの@より前の部分に、相手のFax番号を入力し、送りたいものをPDFで添付し送信することで、相手のFaxに送信されます。

ファイルの形式はPDFファイルだけでなくWordやExcelなどにも対応しています。

インターネットFaxを受信する際は、メールに添付ファイルが付いて送られてきますので、メールを確認するだけです。

WEB管理画面を利用する使い方

WEB管理画面が提供されているサービスの場合は、管理画面にログイン後、データをアップロードして、送信ボタンを押すだけでFaxが送れます。

宛先を登録しておくことができたり、一度に複数の宛先に送ることもできるので便利です。

受信したFaxも管理画面で確認ができます。一定期間もしくは一定の容量まで保管できます。

スマホアプリを利用する使い方

スマホアプリをインストールし、アカウント登録(ログイン)して利用します。

使い方はWEB管理画面とほぼ同じで、データをアップロード(スマホのカメラで撮影したデータもOK)し、送信ボタンを押すだけです。

受信したFaxも、アプリ画面で閲覧することができます。一定期間もしくは一定の容量まで保管できます。

3. インターネットFaxの費用比較

すべてのインターネットFaxを調査した上で、主要な12社のサービスを、比較・検討しやすいように下記の表にまとめました。

一見すると、初期費用と月額の費用が安いものを選びがちですが、送信ができないものや受信(Fax番号を取得)する場合には月額費用が必要など、不便なものも混じっていますので注意しましょう。

サービス 利用料金 送信料金 受信料金 Fax番号 お試し
メッセージプラス 登録:1,000円(年払い0円)
月額:792円~
~15円 0円 050 ×
eFax 登録:1,000円
月額:1,500円
10円
150枚まで無料
10円
150枚まで無料
050
全国62都市の市外局番
30日
MOVFAX 登録:1,000円
月額:980円~
1送信2枚まで8円 8円
1,000枚まで無料
050
03
06
045
×
jFax 登録:1,000円
月額:990円
10円
50枚まで無料
10円
100枚まで無料
03
050
30日
秒速FAX送信 登録:0円
月額:0円
~10円 不可 なし ×
秒速FAX Plus 登録:1,100円
月額:520円~
不可 ~8円 050 ×
faximo 登録:1,080円
月額:940円~
14円 9円
1,000枚まで無料
03
06
×
KDDI ペーパーレスFAX 登録:1,000円
月額:950円
15円 0円 050 ×
BizFAX 登録:0円
月額:0円
25円(平日8~19時)
19円(上記以外)
左記同様 26桁の専用番号 ×
D-FAX 登録:5,000円
月額:0円
オプション有料
不可 0円 020 10日
※法人契約
HelloFax 登録:0円
月額:0円
無料枠を超えると~5円 0円
※有料プランのみ可
カナダ、アメリカの市外局番 30日
FAX.PLUS 登録:0円
月額:0円
無料枠を超えると~10円 0円
※有料プランのみ可
03 ×

インターネットFaxサービスの選び方についてはこちらのページで紹介していますが、失敗しないための選び方を踏まえた上で、おすすめのインターネットFaxの会社は下記の3社です。

  • とりあえずFax番号を持っておきたい人や利用頻度が少ない人は「メッセージプラス
  • 市外局番の番号を使いたい場合や、Fax送受信が1日に2~6枚程度の場合は「eFax
  • Fax送受信が月200枚より多く、業務効率化も図りたい場合は「MOVFAX

メッセージプラス

メッセージプラスは、インターネットFaxの中でも機能が充実しており、それでいて料金も安いサービスです。

メッセージプラスは月額費用が安く、受信料金が一切かからないため、固定費を抑えられるのが特徴で、下記のような人にオススメです。

  • Faxの利用頻度が少ない
  • とりあえずFax番号を持っておきたい
  • 留守番電話の機能も利用したい

メッセージプラスの特徴(メリット・デメリット)

メッセージプラスは月額費用がトップクラスに安く、年払いだと792円/月で利用でき、200枚分のFax送信ができるポイントがもらえます。

また、「手書き加工機能」や「留守番電話サービス」など、様々な機能が充実しています。

そんなメッセージプラスのメリット・デメリットは下記の通りです。

メリット デメリット
  • Fax受信料が0円
  • 年払いだと200枚分の送信が無料
  • スマホアプリが利用できる
  • 留守番電話サービスあり
  • 手書き加工機能あり
  • 一斉送信50件まで可能
  • 無料お試しがない
  • 月額費用がかかる
  • Fax番号が050のみ
  • 海外へFax送信できない

メッセージプラスの価格・料金体系

初期費用 1,000円(年払いは0円)
月額費用 年払い:792円、月払い:950円
送信料金 15円/枚 ※メッセージプラス同士は無料
受信料金 0円

※年払いだと初年度にFax送信200枚分のポイントがもらえるのでお得です。

公式サイト

メッセージプラスの口コミ・評判など、さらに詳しく知りたい人は下記をご覧ください。

eFax

eFaxは、世界で1200万人以上が利用している世界最大級のインターネットFaxで、国内でも5.5万人以上がすでに利用している安心のサービスです。

eFaxは、業界最大手ということもあり、便利で使いやすくコストも安く抑えることができるサービスのため、毎日Faxを利用する人に最適なインターネットFaxサービスと言えます。

特に、下記のような人にオススメです。

  • 送受信が1日あたり2~6枚程度
  • 市外局番のFax番号を利用したい
  • 10件以上の同報送信をすることがある
  • 海外へFax送信することがある

eFaxの特徴(メリット・デメリット)

eFaxが他サービスと比較して大きく違う点は、全国47都道府県62都市の市外局番のFax番号を取得できることです。

他のサービスでは、市外局番が取得できたとしても、主要都市(東京03、大阪06、横浜045)のみです。

そんなeFaxのメリット・デメリットは下記の通りです。

メリット デメリット
  • 30日間の無料お試しあり
  • 毎月150ページまで送受信が無料
  • 全国62都市の市外局番と050から選べる
  • メールでのFax受信5宛先まで可能
  • 一斉送信50件まで可能
  • スマホアプリあり
  • 初期費用と月額費用がかかる
  • 解約が電話受付のみ
  • 送信時に国番号から入力が必要

eFaxは、30日間の無料トライアルがあるため、インターネットFaxの利用が初めての人でも安心して試すことができます。

eFaxの価格・料金体系

初期費用 1,000円
月額費用 1,500円/月(30日間の無料お試しあり)
送信料金 毎月150ページまで無料、151ページ以降10円/ページ
受信料金 毎月150ページまで無料、151ページ以降10円/ページ

公式サイト

eFaxの口コミ・評判など、さらに詳しく知りたい人は下記をご覧ください。

MOVFAX(モバックス)

MOVFAX(モバックス)は、もともとFax業界で20年の実績があり、法人向けのサービスのため、インターネットFaxの中ではサポート面で定評のある会社です。

MOVFAXは、業務の効率化ができる機能が充実しており、Fax利用頻度が多い企業ほどコスト削減できる法人向けサービスです。

特に、下記のような人にオススメです。

  • Faxの送受信の頻度が多い(月に約200枚以上)
  • 複数人で共有したい(複数IDを利用したい)
  • 業務を効率化したい

MOVFAXの特徴(メリット・デメリット)

MOVFAXは送信料金が安く、受信も1,000枚まで無料のため「eFax」よりも利用頻度が多い企業(月200枚以上)にオススメのサービスです。

そんなMOVFAXのメリットとデメリットをまとめました。

メリット デメリット
  • 月額が30日間無料
  • 送信料金が安い
  • 受信1,000枚まで無料
  • メールでのFax受信5宛先まで可能
  • 一斉送信10件まで可能
  • 050、03、06、045の番号を取得できる
  • 業務を効率化できる機能が充実
  • 初期費用と月額費用がかかる
  • 無料お試しがない
  • クレジットカード払いのみ
  • 海外送信できない

MOVFAXには、「ステータス管理」「ユーザー作成」「Fax自動振分け」など、高度な機能があるため、業務効率化が図れます。(プレミアムプランを利用した場合)

MOVFAXの価格・料金体系

プラン スタンダードプラン
プレミアムプラン
初期費用 1,000円
月額費用 980円 3,980円
受信料金 1,000枚まで無料
1,001枚から1枚8円
送信料金 1送信2枚まで8円

公式サイト

MOVFAXの口コミ・評判など、さらに詳しく知りたい人は下記をご覧ください。

4. インターネットFaxのメリット

これまでにお伝えしたインターネットFaxのメリットをまとめて紹介します。

  1. 初期コストが安い
  2. ランニングコストが安い
  3. どこにいてもFAXの送受信ができる
  4. 受信FAXの管理を効率化できる
  5. 導入までのスピードが早い

① 初期コストが安い

インターネットを通じてサービスを利用するため、FAX機を購入したり、回線開設する必要がありません。

そのため、初期費用はほとんどゼロ〜1000円程度に抑えられます。

② ランニングコストが安い

従来のFaxの電話回線では最低でも2000〜3000円程度の費用が必要になりますが、インターネットFaxの月々のコストは1000円〜1500円程度です。

インターネットFaxでは、Fax用紙やインクなど、消耗品の費用が一切かかりません。

③ どこにいてもFAXの送受信ができる

受信したFAXは、メールで送られてくるため、ネット環境があればスマホやPCでいつでも見ることができます。

ノマドで仕事をしている方やコワーキングスペースなどでお仕事をされている方は、Fax機の近くにいなくても、送受信ができるので便利です。

Faxを送付する際もデータを直接送信できるので、印刷の手間を減らすことができます。

④ FAXの管理を効率化できる

最近ではパソコンのデータで管理している人がほとんどだと思います。

Faxで送られてきた書類の管理を全て、データで管理できるので、書類の管理を効率化することができます。

⑤ 導入までのスピードが早い

従来のFaxの場合は、導入まで1週間程度は必要ですが、インターネットFaxの場合は、工事などが必要ないため、短期間で利用開始できます。

サービスによっては、登録直後から利用できるようになります。

5. インターネットFaxのデメリット

インターネットFaxはとても便利ですが、当然デメリットもあります。

  1. 紙の書類をFax送信する場合にスキャンが必要
  2. wifi環境が必要
  3. 紙で確認・管理にするには印刷が必要

① 紙の書類をFax送信する場合にスキャンが必要

すでに印刷された書類を、インターネットFaxで送信する場合には、スキャンをする必要があります。

手書きの書類を頻繁に送る人は、インターネットFaxだと少し不便かもしれませんね。

② wifi環境が必要

インターネットFaxは、ネット環境を使ってデータをやりとりするため、wifi環境が必要です。

wifiの常時接続は普通になってきているので、ノートパソコンやスマートフォンを持っていれば全く問題ないでしょう。

③ 紙で確認・管理にするには印刷が必要

受信したFaxを紙ベースで確認・管理が必要な場合は、印刷する必要があります。

通常の業務でプリンターを使用しているのであれば、問題はありませんが、このために購入する必要がでてくるのであればデメリットになります。

6. コンビニFaxとの違い

Fax機がなくても、実はコンビニからでもFaxを送信することができます。

しかし、コンビニのFaxは不便な点も多いので、インターネットFaxとどう違うのか?について解説していきます。

6-1. コンビニからFaxを送信する場合

コンビニからFaxを送信する場合は、一般的なFax機と同じです。

お金を入れて、原稿をセットして、送信ボタンを押します。

セブンイレブン、ファミリーマート、ローソンなど、どこのコンビニも1枚50円です。

050(IP電話)の番号へのFax送信ができるのは、セブンイレブンだけですので、注意しましょう。

6-2. コンビニでFaxを受信する場合

コンビニでもFaxを受信することは可能ですが、クロネコFaxが使える下記のコンビニでしか受信することはできません。

コミュニティストア、サークルK、サンクス、サークルK、サンクス、セーブオン、スリーエフ、デイリーヤマザキ、ファミリーマート、ミニストップ、ローソン

セブンイレブンを除くほとんどのコンビニでFaxを利用することができます。

クロネコFaxとは?

クロネコFaxとは、運送会社ヤマトのグループ会社”が運営しているサービスです。

利用する手順を下記に簡単にまとめました。

  1. Faxを送る人に、クロネコFAX専用番号へFaxを送信してもらいます。
  2. クロネコFAXからFax送信者へコード番号がFaxで返信されます。
  3. Fax送信者が、Fax受信者へコード番号を伝えます。
  4. Fax受信者は、コンビニに行きます
  5. コンビニのコピー機でコード番号を入力しFaxを受信します。

しかし、たまに利用するにしても、ちょっとやりとりが面倒なのであまりおすすめしません。

7. インターネットFaxの注意点

インターネットFaxはほとんどの場合は、メリットが多く、コストも安いのでデメリットはほとんどないのですが、何点か注意点があります。

  1. 送信費が高くなる場合がある
  2. 受信に費用がかかる場合がある
  3. すでに持っているFax番号が使えない場合もある

① 送信費が高くなる場合がある

インターネットFaxは基本的には安いのですが、送信に費用がかかります。会社によって異なりますが、インターネットFaxの10〜15円/1枚程度です。

NTTの一般的なFax送信1枚に必要な費用はおよそ8.5円程度ですので、枚数が多い場合には、一般的なFaxよりも費用が高くなってしまう可能性があります。

そもそも固定費が安く、消耗品(紙やインク)の費用もかからないので、月に数百枚を超えるほどFaxのやりとりをする場合には、コスト計算が必要でしょう。

②受信に費用がかかる場合もある

インターネットFaxの受信料は基本的に無料ですが、会社によっては一定の量を超えると、受信費が追加で発生する料金体系になっているサービスもあります。

例えばインターネットFaxの大手eFaxは150枚を超えると、受信費が1枚10円の費用が発生する設定されています。

元が安いので、150枚を大きく超えそうな場合は少し検討した方が良いかもしれませんね。

③すでに持っているFax番号が使えない場合もある

Fax番号をすでに持っている場合、変更するのは大変ですよね。

インターネットFaxの会社の中に、「toonses」というサービスの会社があります。こちらの会社であれば、ナンバーポータビリティすなわち、番号を変更せずに使用できます。

逆に言うと、他のインターネットFax会社では番号を変更せずに使うことはできません。

ちなみに、光回線ご利用の場合は非対応で、対応地域は下記地域に限られています。

  • 東京03
  • 千葉市043
  • 川崎市044
  • 横浜市045
  • さいたま市048
  • 名古屋052

費用は1万円程度の費用でできます。

8. まとめ

インターネットFaxは、メールでFaxの送受信ができるサービスで、便利でかつコストが安くなります。

書類をデータで管理したい人や、コストを下げたい人はインターネットFaxを使うと良いでしょう。

おすすめは、下記のサービスです。

  • とりあえずFax番号を持っておきたい人や利用頻度が少ない人は「メッセージプラス
  • 市外局番の番号を使いたい場合や、Fax送受信が1日に2~6枚程度の場合は「eFax
  • Fax送受信が月200枚より多く、業務効率化も図りたい場合は「MOVFAX

インターネットFaxは会社によって強みが違うので、あなたの利用頻度を想定しながら、あなたに合ったサービスを選びましょう。